2017年10月16日

今週の注目感染症 平成29年・40週(10月2日~10月8日)

●1類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。

●2類感染症 ・結核の報告が6例ありました。このうち潜在性結核感染症の報告は4例です。

●3類感染症 ・腸管出血性大腸菌感染症の報告が奥州地区から29例、盛岡市から3例、計32例ありました。
 今年の総報告数は144例になりました。奥州地区においてО111の集団感染事例が報告されています。
 感染力が強いので注意が必要です。
 主な症状は腹痛や下痢、血便ですが、腎不全や脳症などを引き起こす場合もあります。
 食中毒予防対策の徹底と、石けんと流水による手洗いでヒトからヒトへの二次感染を防ぐことが重要です。

●4類感染症 ・レジオネラ症の報告が宮古及び中部地区からそれぞれ1例ありました。患者はどちらも70歳代の男性です。
 9月下旬からこれまで6例報告されています。レジオネラ属菌という土壌や水環境に存在する細菌による呼吸器感染症です。
 人から人への感染はなく、吸い込んでも発症はまれですが、高齢者や糖尿病などの基礎疾患のある方は注意が必要です。

●5類感染症(全数把握対象疾患)
 患者発生の報告はありませんでした。
●5類感染症(定点把握対象疾患)
・溶連菌咽頭炎は前週より増加しました。
 主な症状は発熱や全身倦怠感、咽頭痛ですが、肺炎や腎炎などを引き起こす場合もあります。
 手洗いとうがいの励行と、患者との濃厚接触を避けることが重要です。

【岩手県感染症情報センター より参照】
(平成29年10月13日更新)