2017年10月27日

今週の注目感染症 平成29年・42週(10月16日~10月22日)

●1類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。

●2類感染症 ・結核の報告が7例ありました。このうち潜在性結核感染症の報告は5例です。

●3類感染症 ・腸管出血性大腸菌感染症の報告が奥州地区から2例、二戸地区から1例ありました。
4歳の男の子と30歳代の女性、60歳代の女性です。今年の総報告数は152例になりました。

●4類感染症 ・E型肝炎の報告が盛岡市から1例ありました。患者は50歳代の男性です。
・レジオネラ症患者の報告が大船渡地区から1例ありました。患者は50歳代の男性です。

●5類感染症(全数把握対象疾患)
・患者発生の報告はありませんでした。

●5類感染症(定点把握対象疾患)
・溶連菌咽頭炎は前週より増加しました。二戸及び中部地区と盛岡市で多くなっています。
A群溶血性連鎖球菌という細菌による感染症で、主な症状は発熱や全身倦怠感、咽頭痛ですが、肺炎や腎炎などの合併症を引き起こす場合もあります。
手洗いやうがいを励行すること、患者との濃厚接触を避
けることが重要です。

・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は、県央及び中部地区で注意報値(定点あたり患者数3人)を超えました。
ムンプスウイルスによる感染症で、主な症状は耳下腺の腫脹や発熱ですが、髄膜炎や難聴などの合併症を引き起こす場合もあります。
ワクチン接種による予防が効果的で、1歳から接種可能です。

・感染性胃腸炎は例年秋から冬にかけて流行するので、今後注意が必要です。
調理前や食事前、トイレの後には石けんと流水による十分な手洗いを行うこと、患者の吐物や便は塩素系薬剤で適切に処理することが重要です。

【岩手県感染症情報センター より参照】
(平成29年10月27日更新)