2019年11月08日

今週の注目感染症 令和元年・44週(10月28日~11月3日)

1類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。
2類感染症 ・結核の報告が7例ありました。このうち2例が潜在性結核感染症です。
3類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。
4類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。
5類感染症(全数把握対象疾患)
・カルバペネム耐性腸内細菌感染症の報告が県央地区から1例ありました。患者は60歳代の女性です。
・侵襲性肺炎球菌感染症の報告が中部地区から1例ありました。患者は80歳代の男性です。
・梅毒の報告が盛岡市と県央地区から1例ずつありました。患者はそれぞれ、30歳代の男性と90歳代の女性です。
・百日咳の報告が釜石地区から1例ありました。患者は60歳代の女性です。

5類感染症(定点把握対象疾患)
・溶連菌咽頭炎は、前週より増加し、盛岡市で警報値(定点当たり患者数8人)を超えました。
本疾患は、 発熱や咽頭痛を主症状とする細菌感染症です。
予防には、手洗いとうがいの励行、患者との濃厚接触を避けることが重要です。

・感染性胃腸炎は、3週続けて増加しました。
ウイルス性胃腸炎の集団感染が保育所等で2件発生しました。
集団生活を営む施設では感染防止対策の再確認が必要です。
患者の吐物や便は、塩素系薬剤を用いて適切に処理することが重要です。

・インフルエンザは、県央や二戸地区で報告が多くなっています。
今年は例年よりも早く流行入りしているため、早めのワクチン接種が勧められます。
症状がある場合は、マスクを着用のうえ、早めの受診を。

・台風の被災地では、がれきや泥の撤去時に破傷風等の感染症に罹患しないよう、丈夫な手袋や厚底の靴、 マスクやゴーグルを着用することが重要です。また、作業後は石けんと流水による手洗いを徹底して ください。


【岩手県感染症情報センター より参照】
(令和元年11月8日更新)