2018年08月31日

今週の注目感染症 平成30年・34週(8月20日~8月26日)

1類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。
2類感染症 ・結核の報告が5例ありました。そのうち2例は潜在性結核感染症でした。
3類感染症 ・腸管出血性大腸菌感染症は、O157などの報告が4例ありました。
主な症状は腹痛や下痢、血便で、腎不全や脳症など重篤な合併症を起こす場合もあります。
少ない菌量で感染するので、食中毒予防3原則(食中毒菌をつけない、ふやさない、やっつける)の徹底と、石けんと流水による手洗いでヒトからヒトへの二次感染を防ぐことが重要です。
4類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。
5類感染症(全数把握対象疾患)
・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症の報告が、大船渡地区から1例ありました。患者は60歳代の男性です。
・百日咳の報告が2例ありました。今年これで、31例目です。

5類感染症(定点把握対象疾患)
・手足口病は県央地区で警報値(定点あたり患者数5人)を超えました。予防には、患者との濃厚接触を避け、十分な手洗いや排泄物の適切な処理を行うことが重要です。まれに髄膜炎や脳炎などを併発する場合があるので、頭痛、嘔吐、高熱が続く場合は医療機関の受診が勧められます。
・ヘルパンギーナは前週よりも増加しました。岩手県では、例年9月上旬まで報告が多いので注意が必要です。
 手足口病と同じエンテロウイルス属による感染症で、同様の対策が重要です。
・RSウイルス感染症は、盛岡市、奥州及び二戸地区で多くなっています。
 乳幼児に多い急性呼吸器感染症で、例年秋に流行のピークを迎えます。
 今後報告数が増加するので注意が必要です。

【岩手県感染症情報センター より参照】
(平成30年8月31日更新)