2018年09月07日

今週の注目感染症 平成30年・35週(8月27日~9月2日)

1類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。
2類感染症 ・結核の報告が4例ありました。そのうち2例は潜在性結核感染症でした。
3類感染症 ・腸管出血性大腸菌感染症は、O26などの報告が6例ありました。
主な症状は腹痛や下痢、血便で、腎不全や脳症など重篤な合併症を起こす場合もあります。
少ない菌量で感染するので、食中毒予防対策の徹底と、食事前やトイレ後の石けんと流水による手洗いで、ヒトからヒトへの二次感染を防ぐことが重要です。
4類感染症 ・患者発生の報告はありませんでした。
5類感染症(全数把握対象疾患)
・後天性免疫不全症候群の報告が、盛岡市から1例ありました。患者は40歳代の男性です。
・侵襲性インフルエンザ菌感染症の報告が、中部地区から1例ありました。患者は60歳代の男性です。
・百日咳の報告が、中部地区から3例ありました。今年これで、34例目です。

5類感染症(定点把握対象疾患)
・手足口病は県央地区で2週続けて警報値(定点あたり患者数5人)を超えました。
咳やくしゃみなどの飛沫、水疱内容物、便中に排出されたウイルスから感染します。
予防には、患者との濃厚接触を避け、十分な手洗いや排泄物の適切な処理を行うことが重要です。
まれに髄膜炎や脳炎などを併発する場合があるので、頭痛、嘔吐、高熱が続く場合は医療機関の受診が勧められます。
・ヘルパンギーナは、県央地区など多くの地区で増加しました。
主な症状は38℃以上の突然の発熱とのどの痛み、口内に現れる小さな水疱性の発疹です。
手足口病と同じエンテロウイルス属による感染症で、同様の対策が重要です。


【岩手県感染症情報センター より参照】
(平成30年9月7日更新)